第27章 ワインレッドscene3
潤が俺をそっと包んでる。
下の俺も。
そして潤は微笑んでる。
俺は潤の胸で安心しきってとろとろと眠りに落ちる。
そんな瞬間が一番幸せだ。
「ごめん潤…寝る…」
「うん。ゆっくり寝なよ…」
そう言ってそっと髪を撫でてくれる。
本当に気持よくて、そのまま俺は眠りに落ちた。
なにやらざわざわする音で目が覚めた。
見ると、仲居さんが部屋に入ってきてた。
俺は慌てた。
裸のままだと思ったから。
でもよく見たらちゃんと浴衣を着てた。
潤が愛想よく仲居さんと話してる。
部屋で食事を頼んだからその準備に来ているらしい。
よほど深く眠ってしまったのか、頭も身体もすっきりしていた。
外ももう暗くなりかけてる。
「潤…ごめんな。寝ちゃった」
「あ、翔くん起きたー」
そういって仲居さんと笑い合ってる。
その仲居さんは若い女の子で。
女の子はきゃっきゃいって笑ってる。
なんとなく気に入らない。
「悪いな、だいぶん寝た」
そう言って布団から出た。
パンツは履いていない…
うーんスカスカする。