第26章 ホワイト
少し怖気づいたように立ちすくむ。
俺はベッドサイドで、服を脱ぎ捨てた。
「おいで。カズヤ」
カズヤは少しとまどったが、ベッドに乗ってきた。
「服、脱げる?」
「脱がして…?」
恥ずかしいのかそう言う。
ゆっくりと服を脱がした。
そのうち、カズヤはだんだん目が覚めてきたのか、落ち着かなくなった。
「にーの…」
不安げに俺を見る。
「なあに?」
「なんで二人だけなの?」
「俺がカズヤを抱きたいから」
「…いつものじゃないの?」
「…うん」
「え…?」
「言ったでしょ?抱くって」
そう言ったら、返事を聞かずにカズヤにキスして押し倒した。
最初のときみたいに、唇は固く閉ざされていた。
「カズヤ…お口開いて…」
「だって…にーの…」
「大丈夫だよ…心配しないで…」
「にーの…」
「愛してるよ」
そう言ってまたキスをした。
今度は口を開けてくれた。
少しずつ、ゆっくりと舌を入れた。
カズヤの舌もゆっくりと応えてくれた。
たったこれだけなのに、カズヤの身体は熱くなってて。
素直な反応に俺は嬉しくなる。