第26章 ホワイト
翔さんと頭を突き合わせていろいろ考えた結果、引っ越すことにした。
俺も翔さんも家に帰らなくなってたから、この際家を引き払うことにした。
どこかのバンドみたいに、一軒家を借りよう。
そういう話になった。
早速相葉さんちの近所で物件を探したら、手頃な一軒家があった。
忙しい時期だったけど、事務所の人間にある程度事情を話していたから、協力してくれて。
女の子囲うより、よっぽどスキャンダルにならなくていいってさ。
それにメンバーが同居してたら、イメージ上がるんだと。
どこの世界で30男が3人同居してイメージあがるんだよ。
気持ちわりぃだけだろって思ったけど。
カズヤがいるせいだった。
保護者に捨てられた10代の子を保護しているのがイメージいいんだってさ。
そんなもんかねぇ…
俺達は下心ありありの同居なのに。
まだカズヤのことは、どこのマスコミも気づいてないからそんな美談、表には出てないけど。
忙しい俺達に変わってやってもらった引っ越しは、案外すんなり終わった。
一人だけ引っ越しの作業してたカズヤはクタクタだったけど。