第18章 ミントscene1
「大野くん、来てくれたんや~…」
ヤスが目をちょっと潤ませながら近寄ってくる。
すばるが嫌な顔をした。
「ヤスあっちいっとけ」
「なんでそんなこというのん!?」
珍しくヤスがムキになっている。
なんだ、こいつらケンカでもしてんのか?
「お前、大野に近寄んな」
「まぁまぁ、なんだよ?すばる」
「ええっちゅうねんもう…」
そういうとふてくされた。
「何、お前。気持ち悪い…」
「なっ…お前に言われたないわ」
ちょっと俺を突き飛ばしてすばるは雅紀のほうへ行った。
残ったヤスがもじもじしている。
「どうした?ヤス」
「ううん。なんでもないねん。嬉しいねん」
「え?」
「あっ…いや、大野くんがな、遊びに来てくれて嬉しいねん!」
「ああ、そっか…ありがとな」
また後ろからどつかれた。
振り返ると、横とヒナだった。
「おおのさーん。うちの安田を誘惑するのやめてもらえます~?」
横がにやにやしていう。
「はぁ?なんだよそれ」
「っかー!わかってるくせに。いけずやなぁ…」
ヒナが大げさに首を振る。
このコンビ苦手だ…
チームオーバーリアクション…
「何がだよ…さっぱりわかんねぇよ」