第17章 ヴィンテージ・ワインscene1
床に座り込んだ潤は、俺の顔についた液体を指で拭って俺の唇に擦る。
「やらしい…今日一番やらしい、和也…」
潤は顔についてる液体を残らず俺の口に入れた。
幸せだった。
「あ、お前…まだイってない…」
まだ滾ってる俺を見て、潤が身体を起こす。
「あ、もういいから潤…」
「いいわけあるか」
そう言ったかと思うと、俺を咥え込んだ。
「あっ…潤っ…」
すぐに俺は達した。
あっけないくらいすぐに潤の口のなかに出してしまった。
「潤ごめん…出して?」
俺はそういうと手を出した。
潤はごくんと飲み込んだ。
「えっ!?飲んだの!?」
「…なんか喉にひっかかるな…」
そう言って潤は笑った。
「ばか…潤までつきあうことなかったのに…」
「だって…お前のものは、全部俺のものだから」
「え…」
「全部俺のものだから、全部飲みたかったの」
10年付き合って、初めて潤が飲んでくれた。
しかも理由が俺と同じだった。
それから、俺はちょっとおかしくなった。