第15章 Coke scene1
ぐったりした俺を二人がかりで外へ運ぶ。
脱衣所の空気を吸った時、生き返る思いだった。
「身体洗ってからにすればよかったな」
翔さんが心配そうに俺の顔を覗きこむ。
のぼせてしまって、俺はなにも答えられない。
相葉さんは冷たい飲み物を俺に差し出してくれる。
「あ、雅紀。氷とかある?」
「うん。持ってくる」
そういうと相葉さんは脱衣所を出て行った。
「ごめんな…ニノ…」
そう言って、俺の顔の汗を優しく拭いてくれる。
本当に心配そうな顔で、泣きそうだ。
そのまま優しく俺の唇にキスを落とした。
「我慢できなくて、ごめん…」
床に寝転がった俺を、翔さんは抱き起こしてくれた。
冷たい水をその口に含むと、俺の口に流し込んでくれる。
こくりと音をたてて、俺は水を飲んだ。
少し生き返った。
相葉さんが氷を持ってきてくれて、俺の額に当ててくれるともう意識を保つことが難しくなって。
そのまま俺は眠った。
次に目が覚めたら、この出来事が夢になってると思いながら。