第15章 Coke scene1
今日は、相葉さんの家で集まっている。
しかも嵐のメンバーと。
珍しいこともあるんだけど、昔みんなで約束した、たこやきパーティーをやっと実現したのだ。
メンバーの自宅で集まることなんてないから、俺はちょっとだけウキウキしてた。
ちょっとだけだからねっ
でも松潤とリーダーは仕事が入っててこれなくて。
松潤はブラストのセットの打ち合わせで仙台まで行ってるし、リーダーは上海。
こればっかりはしょうがない。
そもそも5人全員が休みっていうのもなかなかないから、3人休みが合ったっていうだけでも凄いと思っとこう。
本当は5人で過ごしたかったけど。
ちょっと拗ねた気分になるけど、なんとか抑える。
もう、昔みたいに自由はないけど、俺たちは願った方向へ向かっているのだから。
でも、時々思う。
全員自由にしてたあの頃が懐かしい。
思ったことをポンポン口にして、将来の夢を語り合って。
メンバー間の家も、頻繁に行き来して。
距離がもっと近かった頃。
今は、隣に手を伸ばしても誰もいない。
俺は一人で立ってる。
そうできるからやってるんだけど、時々言いようのない不安に襲われる。
誰かに手を握っていて欲しい時もある。
でも…それは言えない。
みんな、風に向かって一人で立っているのだから。