第14章 ショコラscene1
わくわく学校、今年も無事に大阪が終わった。
打ち上げが終わって、ホテルの部屋にそれぞれ引き上げて。
次の日は、それぞれ移動バラバラだったから、じゃあまた次の収録日にって別れて。
シャワーを浴びて、ニュースチェックして、メモとって。
ひと通り、寝る前の作業が終わってさあ寝ようってなったとき。
部屋のベルがなった。
時間は午前一時になろうとしてた。
「なんだ?こんな時間に」
おそるおそるスコープから外を確認する。
「あぁ…」
ちょっと溜息をついた。
またアイツ。
今日はシングルなのに…
鍵をあけて中に誘う。
パジャマに、枕をもったアイツ。
「またこわくなっちゃったの?雅紀」
「うん…」
「今日はシングルだから狭いよ?」
「わかってる…俺、床でいいから」
今日のホテルはソファが小さくて、寝られそうもない。
いつもだったら、ベッドとソファでいけるのだが、今日はそうもいかない。
こういうこともあろうかと、マネージャーにはダブルかツインにしてくれと頼んであるのだが、今日はトラブルがあってシングルになった。
俺達のせいで、ホテルが満杯で部屋を移ることもできなくて。
「そんな、床に寝かすわけにはいかないよ」
「ほんと、気を使わないで。ごめんね、翔ちゃんいつも…」
「いいって。でもどうしようか…」