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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第13章 マロンscene1


家に帰って、和也の帰りを待つ。


玄関が開く音がしたら、すぐに向かう。


「あ、潤くん。もう帰ってたんだ」


和也が玄関を締めながら言う。


後ろ手で鍵を閉めると、不思議そうに俺の顔をみる。


「どうしたの?」


「今日、リーダーと何話してたの?」


「え?」


「楽屋で」


「ああ、うん」


「いい加減、もう教えてくんない?」


イライラする。


なんでこいつ、こんな平気そうなんだ。


「いいよ?もう、大丈夫だろうから」


「え?」


そういうと、和也はにっこり笑った。


いままでのうわの空がどっか行ったみたいな顔して。



リビングにいくと、和也はソファーの前の床に座り込んだ。


俺はその向かいの一人がけのソファに腰を下ろす。


「で、どこから話そうか」


「リーダーと翔くん、付き合ってるんでしょ?」


「え?」


「その話じゃないの?」


「うーん…」


和也は顎を手でなでている。


「その前に、潤」


「え?」


「俺達、なんでもないからね」


「なっ、なんだよ。あんなにじゃれといて」


「え?楽屋で?」


「そうだよ!なんだよアレ…」


俺は和也の顔が見てられなくなって、目を逸らす。


嫉妬してる自分が、あの時の翔くんに比べて小さく思えて。
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