第11章 アップル・グリーンscene1-2
部屋のチャイムが鳴る。
夢の中にあった意識が戻ってくる。
ああ、誰かのマネージャーかな。
俺は3日ほどひどい風邪を引いて臥せっていた。
よほど悪い菌をもらったのか、俺のマネージャーにまでうつしてしまった。
今日はなんだか調子が良かったので、起きてゲームをしていた。
でもやっぱり治り掛けだったようで、寒気がしたのでまたベッドに入ったところだった。
起きてインターホンのモニターを確認する。
相葉雅紀が映っていた。
「何でアイツがくるんだよ…」
これは、マネたちの悪ふざけにちがいない…
みんな、アイツの気持ちに気づいていて、こういういたずらをしてくる。
俺の身にもなってみろよ…もう…
どんなに一生懸命好きになられたって、応える訳にはいかないんだよ…
ため息がでる。
でも、わざわざ来てくれたんだし、追い返すのもかわいそうだから玄関に向かった。
「あっ、ニノぉ!」
その声をきいたら、ちょっとイラっとしたのでドアを締めた。
脳天気バカ。
お前のせいで、どんだけ俺が迷惑してると思ってるんだよ。
もうちょっと、恋って秘めやかなもんじゃないの?
お前のは全部だだ漏れなんだよ。