第10章 ラズベリーscene1

そのまま俺は、翔ちゃんをぐっと引き寄せ抱きしめた。


「翔ちゃん…好きだよ…」


「…智くん…俺も…」


それからずっと抱き合った。


身体を離すと、翔ちゃんをじっと見つめた。


おでこにキスをして、ゆっくりと動き出した。


「ああっ…智くん…」


翔ちゃんの身体が跳ねた。


それが快感なのか、痛みなのかわからない。


でも俺は、もう止まることができなくて。


ひたすら翔ちゃんの中に進んだ。


翔ちゃんと混ざり合いたくて。


ゆっくり動くことが、我慢できなくなってきて。


だんだん腰の動きが早くなる。


「あ…智くん…ゆっくり…お願い…」


「も、ダメだよ翔ちゃん…止まらないんだよ…」


自分でも信じられないくらい、翔ちゃんが欲しくて。


こんなに繋がっているのに、まだ繋がりたくて。


翔ちゃんが初めてなの、わかってるのにだんだん動きが荒くなってきて。


「ごめん…優しくできなくて…」


汗を翔ちゃんに落としながら、俺はつぶやくしかできなくて。


「翔……翔……好きだよ…」


そうやって思いを伝えることしかできなくて。


「あぁ…智くん…俺も…俺も…」


翔ちゃんは乱れながらも、俺の言葉をしっかり受け止めてくれて。


我慢できなくなって。


「翔……中に出していい？」


「うん…智くん、きて？」


喘ぎながら言う翔ちゃんが色っぽくて。


遂に俺は翔ちゃんの中で果てた。