第8章 ワインレッドscene2
その言葉に、また俺はあの時みたいに頭の中がスパークした。
目の前がチカチカする。
夢中で潤の腰を突き上げ、背中にキスマークを散らした。
潤はその小さな痛みのたびに、切ない喘ぎ声を上げ、身を捩らす。
「潤…潤…」
心臓が、だんだん切なくなって、潤の名前を呼ばずにはいられなかった。
「翔くん…翔くん…」
潤もそれに応えるように俺の名前を呼び続ける。
「ああ…潤の中、凄いよ…」
もう何も考えられず、思ったことが口をついて出てくる。
「翔く…んっ、もっと…気持ちよくなって…」
潤が俺を煽るような言葉を口にするから、その背中をぎゅっと抱いてやって。
「あっ…」
そう短く叫ぶと、潤の身体がびくっと跳ねて。
あの快感が潤に来たのだと悟る。
「潤、ここがいいの?」
耳元に口を寄せて囁いてやる。
「あ…翔くん…これなに…」
「あの時、潤が俺にしてくれたのと一緒だよ?」
耳に舌を入れながら、言ってやる。
「あ…」
あの時のことを思い出したのか、潤の中がまた締め付ける。
「ほら、もっとって言えよ」
「ああっ…あ、やだ…」
素直に言わない潤に苛立ち、そこを抉るように腰を突き出す。
「ああっ!!翔く…っ」
「ほら、言えよ、もっとって」
「ああ…あ…も…もっと…」
「聞こえない」
「あっ…もぉ…もっと…翔くん…」
体中の熱が潤に向かって流れていた。
潤の吐き出す言葉や、身体の振動が今の俺の全てになって。
いつ果てるかもわからない、劣情に、俺は酔いしれていた。