第6章 アップル・グリーンscene1
「ぐふふ…ぐふ…」
今日は笑いが止まりません。
「ぐふっ…むふっ…」
後ろで翔ちゃんが俺のことを怪訝な目で見ていても止まりません。
「相葉くんさぁ…いや、なんでもね」
「なになに!?翔ちゃん!?なに!?」
飛びつきそうな俺の勢いに、コーヒーをこぼしそうになっている翔ちゃん。
「…あー…ビビったぁ…」
背もたれに手をかけて、翔ちゃんの方を見ながら、俺はまたニコニコしている。
「なになに!?なんか聞きたい!?」
「…いや、声を掛けた俺がバカだった…」
「え?え?なんて?なんて?」
「いや、もういいから…」
「なんて?遠慮しないで~!」
「や、もうほんっと、別にいいから」
言いながら、読みかけていた新聞を読もうとするが、そうはさせない。
「翔ちゃあああああん!!」
「うわわわわ!!なんだよっ!」
翔ちゃんはとうとう持ってたコーヒーを溢した。
「あっち!あっち!バカ!!」
「バカでいい~~!!」
そういうと、なにもないから持っていた上着を抱きしめて、俺はソファーに転がった。
「アカン…真性のアホや…」
なぜだか翔ちゃんが関西弁でつぶやくのも気にならない。
「今日ねえ、ニノの家いくの!!」
「勝手に行って来い!バカ!」
そう、今日はニノのお家にいくのです。
前からずっと行きたいって言ってたのに、いつもニノは俺のこと蹴ったり、違う集合場所教えたりして招待してくれなかった。
でも。
今日は、なんとニノ。
風邪をひいてるのだあ!
だから、俺から逃げられないっ。
マネージャーにちゃんと住所教えてもらったから、嘘の場所行かなくていいし。
ニノのマネージャーも倒れちゃって、忙しくて他のマネージャー達が誰も行けないから、俺がかわりに様子見に行くのであって。
ちゃんとしたお仕事なんです~!
だからニノは逃げられないのです!
一生懸命立候補したら、マネージャー達は苦笑いしながらOKしてくれて。
差し入れ買うお金くれて、タクシー代までくれた。
なんだか子供のおつかいみたいだけど、気にならないっ
今日の目標は、ニノの看病を完璧にこなすこと!!
相葉雅紀!いきまーすっ!