第30章 マロンscene2+green
◇マロンside
和也の言葉に、松にぃは言葉を失った。
「まあ、そんな追い詰めんでや?二宮。俺達の仕事だから…」
そう言って城島くんが割って入った。
「松岡、ちゃんと責任とれな。相葉と別れてやれ。な?」
「なんで…こんなに…愛してるのに…」
「お前が刺したんやろ。相葉のこと」
「あ…」
長瀬くんが、サイドボードに寄りかかったまま手を叩いた。
「はい、これで終わり。松岡くん、アンタ自分で終わらせたんだよ」
きっぱりと言い切った。
「どんなに愛してても刺しちゃだめでしょ。死んじゃったらどうするつもりだったの?」
「智也!やめろ!」
達也くんが怒鳴るように言う。
「松岡…相葉のこと好きなら、やっぱりこんなことしちゃ、だめだったな…」
達也くんは松にぃの肩を抱いて、ぐっと力を入れた。
「もう、取り返しつかないと思うよ…」
松にぃはそれっきり、喋らなくなった。
長い沈黙が部屋に横たわった。
そのまま朝がきた。
長瀬くんが窓を開けた。
「別れる…」
松にぃが呟いた。