第30章 マロンscene2+green
◇マロンside
夢の中で、ゆらゆら海に浮かんでいた。
気持よくて身を任せていたら、だんだん揺れが大きくなってきた。
波に飲まれてしまった。
目を開けると、和也と雅紀が重なっていて。
驚いた。
二人は声も出さず繋がっている。
和也を横抱きにして、右足を雅紀が抱え上げていた。
雅紀の腰が、抉るように和也を穿っていた。
「っ…ん…ぁ…」
和也の押し殺した喘ぎが聴こえる。
二人の繋がっている場所から、にちゃにちゃといやらしい音がした。
和也の手が、雅紀の肩を掴んだ。
指先が白くなるほど、ぎゅっとそこを掴んだ。
雅紀が起き上がって、和也の上になった。
右足を高々と肩に引っ掛けると、そのまま腰を打ちつけた。
和也は手で口を覆っていた。
「っ…あっ…ま…さ…」
手の隙間から聴こえる声は、切なくて。
快感の深さがわかった。
「あっ…きもち…いい…」
小さな声で和也が囁くと、雅紀の腰の動きが大きくなった。
雅紀は大きく腰を打ち付けると和也に覆いかぶさった。
そのまま動かなくなった。
和也はその背にそっと手を回して、雅紀を抱きしめた。