第2章 3学期の時間
翌日、業くんが職員室に向かったと聞き一安心していたのだけど
関係のないはずの私まで職員室に呼び出されてしまった。
『失礼します』
大野「有栖川さん、わざわざ呼び出したりして悪いね」
『いえ』
私を呼び出したのは、理事長でもなければ担任でもなく
業くんの担任の大野先生だった。
どうせ、業くんのことで呼び出したんだろうな。
大野「赤羽の件で」
『どうかしました?』
大野「奴は来年からE組なんだ」
『はぁ。…え?業くんがEですか??』
大野「そうだ。そこで、理事長先生が」
なに。。。
どういう事なの。
あの、成績だけは優秀な業くんがE組って、、
『ちょっと、待ってください、、、ウソ、ですよね?』
頭の中を整理していると、理事長が入ってきた。
理事長「ウソじゃないんだよ。有栖川さん」
『どうしてですか!?素行不良ではありますが、彼の成績なら十分本校舎に留まることは可能ですよね??』
理事長「先日、3年の生徒と喧嘩をしたようでね」
『いつものことじゃ、、』
近所の不良校の生徒との喧嘩はもちろんのこと
3年の生徒とも頻繁に喧嘩をしていた業くん。
それでも、成績の面で上手いこと回っていた。
だから、ソレを理由に彼をEに落とすというのなら
それは不当であると思う。
理事長「そうだね。だけど、今回はE組生徒をかばって将来有望なA組トップクラスの生徒にケガを負わせたんだよ」
『なっ、、』
何てことしてるんだ。彼は。