第4章 帰り道
ルルにご飯をあげた後、私はいつも着ているジャージに着替え、ゴロンと布団の上に横になる。
…さっきは楽しかったな…
ふと思い出す。まさか6つ子にお目にかかれるとは。
田舎に住んでたままだったら、絶対会えなかった人たち。ううん、そうでなくたって、あの時私が屋台を通り過ぎていたら気付かなかった。
人との出会いは、偶然の連続。
…でも、もし必然だったら。
「…またいつか、会えるかな」
目を閉じる。そのまま私は眠りについた。
これは、ただの好奇心。運命を感じたとか、そんなロマンティックなものじゃない。
…と、この時はまだ、そう思っていたんだ。