第8章 第7章
「桃井さん、僕の話を聞いてくれませんか?」
真剣な目で私を見るテツ君。
「……うん」
「ありがとうございます。ーーーーー座りましょうか」
近くにあったベンチに引っ張られていく。
座ると同時に、テツ君は話し出した。
「青峰君から藤村さんを紹介された時、僕はお互いがお互いのことを大切に思っていると感じました」
「うん、私もそう思ってた。でも……!」
「最後まで聞いてください」
「うん……」
「聞いたことがあるんです。藤村さんに」
「え……?」
「 “ 青峰君が藤村さんのことを気にかけなくなったらどうするんですか ” と」
「え!?」
「青峰君のことを信じてはいますが、バスケバカですし。集中すると他のことはどうでもいいというか……なんというか……」
「……そうかもしれないけど……」
相変わらず、テツ君はハッキリ言うなぁ……