第7章 第6章
「あ、ありがとう……」
ビックリした……
こんなこと、言われるなんて思ってなかったし……
「やっぱり、青峰君には伝えてないんですか?」
「……うん。これから、伝える気もないよ」
黒子君から視線を外して、私は答えた。
時計を見ると、既に第2Qが始まっている時間だった。
「黒子君、早く中に入ったら?もう始まってるしーーーーー」
“ 私も帰らなくちゃいけないから ”
そう、続けるはずだった言葉は言えなかった。
何故なら
「テツ君、お待たせーっ!」
数ヶ月前まで、よく聞いていた声が聞こえてきたからーーーーー