第5章 第4章
「……うん、赤ちゃんがいるんだー」
とりあえず、真琴ちゃんにだけ話しかけてよう!
「そうなんだ!あとどのくらいで出てくるの?」
「ん〜……8月だから、あと3ヶ月くらいかな?」
「わぁぁぁ……楽しみだね!」
「うん。お姉ちゃん、すっごく楽しみなの」
ニコニコ話しかけてくる真琴ちゃんに、私も笑ってかえす。
「ごめんね、真琴ちゃん」
「なぁにー?」
「お姉ちゃんもお話したいけど、帰らなきゃいけないんだ」
「……うん、真琴、お姉ちゃんだから我慢する!」
真琴ちゃんは私を抱きしめていた腕をはずし、置いていたボールを手に持った。
「ありがとう。またね?」
「うんっ!バイバーイ!」
大きく手をふる真琴ちゃんに手をふりかえし、私は公園を出た。
難しい顔をしている緑間君には、気付かないフリをしてーーーーー