第1章 序章
「なぁ、話ってなんだ?」
「……ねぇ、大輝」
「……なんだよ。腹でも痛ぇのか?」
俯きながら話す私に手を伸ばした大輝。
ギュッ……
その手を掴み、私は告げた。
「別れて、ほしい……」
「…………わり、もっかい言ってくんねぇ?」
「……私と、別れて」
俯いていた顔をあげ、大輝の目を見て私は言った。
「は……?意味わかんねぇよ!俺、なんかしたか!?」
「してないよ」
「じゃあ何でだよ!?急に別れてくれなんてオカシイだろ!?」
私の両肩を掴み、勢いよく問い詰めてくる。
「答えろよ!光(ヒカリ)!!」
「他に好きな人ができたの!!」
叫ぶように、私は言った。