第4章 歩み寄る黒い影
ペルソナside
ある街に母親と暮らしている少年がいた。
その少年は見た目はただの人間のように見えた。
だが、彼とその母親は普通の人間とは違う部分があった。
1つは簡単には死なないこと。
どんなに深い傷を負ってもすぐに治った。
だが、首を切られれば死ぬ。
そしてもう1つは人間の血を好んでいた。
彼らは人間にバレないように暮らしたかった。
ある日、彼の母親が1人の男を連れてきた。
その男は彼らと同じ種族だった。
男は2人に毎日血を持ってきてくれた。
彼らにとって幸せな暮らしだった。
だが、少年はその男を受け入れなかった。
少年には母親がその男に惚れていることが分かった。
自分の母親を取られたように感じていたのだ。