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【ヘタリア】Jasper Green【短編集】

第9章 Ti Amo 南伊


「はは、お前って可愛い奴だな」

「うっせ」

「知ってたけど。ん、今日の予定は?」

「お前最近服装同じだから俺が選んでやる」

「でも俺金ねーし…」

「……誰が好きでたまらない彼女に払わせるかよ」


いつもはヘタレでアホな彼だが、戦いと勉強以外はすべて完璧。

昨日着た服だって彼のコーディネート。

選ぶのに何時間もかけたくせに脱がすのにかけた時間は数秒と、何とまあ。


「…何見てんだよ」

「いや別に、ごちそうさま」


食べ終わりすっからかんになった食器を片そうと席を立つ。瞬間腰に鈍痛を覚えたのは秘密。

食器を水に浸していると背後に温もりを感じた。
ほのかに香るシャンプーの匂いが心地よい。
首元に顔を埋められ、擽ったいような。


「んだよ」

「なんでもねーぞ」

「食器持って来いよ」

「死ね」

「何でだよ」


理不尽すぎる。

あとさり気なく腹の肉つねるのも止めて欲しい。

相変わらず可愛くない奴。要望があるなら素直に言えばいいのに。

そう思う自分自身も素直じゃない事は恐らく本人は知らない。


「っんだよお前、出掛けんだろ?皿洗って風呂入るから退け」

「……やっぱ明日にしよーぜ、外絶対寒い」

「んなの今日も明日も変わんねぇよ」

「いいんだよちくしょー」

「いだだだだだた引っ張んな!!!せめて風呂入らせろ!」


サイドテールを引っ張られながらもこんな日も、まぁいいかもなと自然とニヤけているローナだった。


END
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