第24章 可愛くない 伊
「俺、ローナ以外の女の子に愛してるなんて言わないよ?」
ひっそり、テレビが付いてたら聞こえないくらい小さな声で、それでも大切な所は聞こえるくらいの音量。
一気に沸騰しそうなほど体が熱くなっていった。
「…年下のくせに」
「1歳だけね」
幼さと色っぽさを備えかねた笑顔。
こんなフェリシアーノ見たことないぞ。
…いやそうでもないのかもしれない、
「ヴェ、どうする?俺もう帰るけど」
「は?」
「うーそ、実は家の鍵忘れちゃってさー。」
嘘つけ、来た時ジャケットの中に鍵入れてたの知ってるぞ。
「…お風呂、借りてもいいよね?」
「………」
ヘタレのくせに、うちの彼氏は今日もイカ墨パスタです。
End