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青春メモリアル【短編集】

第10章 俺なら@菅原孝支




もう…!

「飛雄くんのバカ…!」

飛雄くんなんて知らない!!



体育館裏から逃げるように飛び出して来た美心は、前から歩いてきた人物に気づかずにぶつかりそうになった。

「すみませっ……あ、スガ先輩」

「おっ、桐谷」

菅原は笑顔で美心に向き直る。美心はその笑顔を見て、堪えていたものが溢れ出した。

「桐谷…?どうしたんだ?」

菅原の表情は、すぐに心配そうなものに変わった。

ポロポロと涙を流す美心を見て。





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