第10章 「さよなら…だ…」
それから、大我の様子がおかしくなった。
何か話かけようとすると、だまって抱きしめてそのままどこかへ行ってしまう……
つまり、簡単に言えば変。
だから、今日こそは大我とちゃんと話すんだ。
大輝と何があったのか……
「大我!!今日ね!」
「わり、今日は…」
「どうしても大我の家に行きたいの!!お願い!!!」
「………わかった」
そのまま大我は教室から出て行ってしまった。
「ひーちゃん、だーくんに何かされたのかな?」
「わからない…大我がわからないよ…!」
「ゆあ…」
涙が止まらなかった…
大我がどこかへ消えてしまいそうで…