【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第4章 1次試験
しばらく観察していて分かったこと。
それは答えられるチャンスは1度だということ。
ルールはそれだけのようだった。
その後も続々と合格者が現れる。
…そろそろ私も行きますか。
ちょうど中間に当たるところを見計らって列に並ぶ。
声に出すのではバレてしまう可能性があるから写真を指で示せ、だそうだ。
後ろに並んでいる人には絶対に見えないように、と。
「合格だ」
難なく通過出来た。
「君も合格したの?」
「ええ、なんとか」
「案外大したことないんだな、ハンター試験って。
これ以降は手応えのあることを望むが」
「はは、そうだね。団長」
落ちた人達の冷たい目を気にすることなく告げた。
「なんですぐに並ばなかったんだ?」
「はい?」
もしかして気づかれてる…?
「悩んでいたからですよ」
苦し紛れの言い訳。