【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第28章 内緒の涙
「もちろん。
どんなリアでも俺は好きだよ」
「私…弱いですよ?
戦闘面でも、精神面でも」
シャルと出会ってから悩んでばかりだ。
「弱くても良いと思うよ。
それにリアは自分が思ってる程弱くなんかないし、もっと人を頼って良いんだよ」
頼る…?
「リアは強いよ。
何を背負ってるかは分からないけどさ、1人で背負わなくたった良いんだよ」
1人で背負わなくても…?
「分けてよ。
全部とは言わない。
少しずつ重荷。俺に、俺達に背負わせて?」
「重いですよ?」
「良いよ。
それでリアの重荷が軽くなるんだったら」
優し過ぎますよ。
「…ありがとうございます」
コツン、と額を預ける。
「それもリア限定だから」
ポンポン、と頭を撫でられる。
シャルの優しさに触れ、涙腺が緩む。
その涙を零さないように唇をきつく結ぶ。