【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第25章 鬼ごっこ
「あれ、リアどっか行くの?」
2日酔いに悩む数名の団員をよそに呑気に声をかけるシャル。
「ええ、仕事に」
「うー…俺も行きたいけど流石に無理か」
「はい、流石にそれは。
あ、これ良ければどうぞ。
2日酔いに効く薬です」
薬瓶をいくつか置き、アジトをあとにした。
最近ゾルディック家からの依頼が多い。
あ、あの後ろ姿…。
「クロロさん?」
髪をオールバックにしていて雰囲気はガラリと変わっているが、オーラからするに間違いなくクロロさんだ。
「リアか」
「はい、まさかここで会うとは思いませんでしたよ」
「それは俺もだな。
ひょっとしてゾルディック家に用があるのか?」
この道を通るのはゾルディック家に用事のある者しか居ないのだ。
「そんなところです」
「なら一緒に行くか?
俺もあそこに用があるし」
「はい」
クロロさんもゾルディック家と関わりがあるとは思わなかった。