【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第18章 自覚と無自覚
「なぁ、シャルってあいつのこと好きだろ」
「は?」
寝起きの頭では、フィンクスの言葉を理解するのに少し時間がかかった。
そんなことよりこの場にリア本人が居なくて良かった…。
「は、ってお前そりゃねェだろ」
「好き…か」
考えたことなかったや。
「なんでそんなこと聞くの?」
しかもこんな朝っぱらから、と若干冷めた視線を送る。
「あー…なんとなく?」
フェイが聞けって言ったから、なんて言えっかよ。
「…で、結局どうなンだよ」
気まずそうに尋ねた。
「なんで今聞くの?」
「はぐらかすなっつの。
…朝しか聞く機会ねェだろ?
皆朝弱ェんだし」
事実皆はまだ夢の中だ。
俺は割と早起きな方だけど、今日は無理矢理起こされたも同然。
フィンクスに至っては一睡もしてないみたい。
分かりにくいけど、目の下にクマ出来てるしね。
「別に団員同士の恋愛は禁止じゃないでしょ?」
「あ?」