【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第8章 3次試験
1つ1つの可能性を潰して行く、か。
まずは点数を奪うことが目的かどうかを検証しましょう。
私についての詮索している可能性もあるので手の内を悟らせないよう、細心の注意を払いながら。
ガサッと茂みから音が聞こえた。
私から近づくことも遠退くこともせず、その場で待ち構える。
姿を現したのは…。
「ヒヒーン!」
1点にしかならない暴れ馬だった。
「1点、か」
予想外の小物に肩を落とすと、馬の突進しますサラリと躱した。
躱すと同時にスッと点数の書かれたプレートをくすねる。
この馬は一見凶暴で手強そうに見えるが、実は簡単。
興奮する余り目の前しか見えていないから、その他が隙だらけ。
だから今のように簡単に奪うことが出来る。
私の手に握られたプレートを見た馬は一気に戦意を喪失し、ションボリしながらそのまま帰って行った。
犬みたいな部分もあるんですね。
塩らしくなった馬を視界の端に追いやり、詮索を再開した。