第4章 インターハイ予選。
『翔ちゃんっ!影山くんっ!』
「アカリっ!?」
「おい、大丈夫かよ…!」
全力で走ってきた私は、ぜぇはぁと荒い息ををしていた。こんなことなら普段から運動しておくんだった…
深呼吸をいくつかすると、呼吸もだいぶ落ち着いてきた。
『あのね、3年生まだ残るって!』
「ホントか!?」
『うんっ!さっき大地さんたちから聞いてきたから…』
「「ヨッシャー!」」
よっぽど嬉しいのか、珍しく息ぴったりで喜ぶ二人。ここまで走ってきたかいがあった。
そして、放課後。3年生が残ることを聞いたみんなは喜びの叫びを上げた。
『大地さん、スガさん、旭さん、これからもよろしくお願いしますっ!』
「「「「「オナシャース!」」」」」
私が頭を下げると、みんなもガバッと頭を下げた。
「よっし、じゃあ春高で全国行くぞ!」
大地さんが次なる目標を上げると、みんなはオーッ!と声を上げた。
ここから、また目指すんだ。
新たなる目標に向かって烏野高校排球部はスタートを切った。