第4章 インターハイ予選。
烏野のスタメンは初戦と変わらず、フォーメーションだけが変わっていた。前衛には翔ちゃんと田中先輩、影山くんが。後衛には大地さんと旭さん、月島くんがいてそこにリベロの西谷先輩が入る。ちなみに、これが一番レシーブ力のあるフォーメーション。
試合は伊達工のサーブから。しょっぱなから強烈なサーブ。大地さんがなんとか上げて影山くんのトス、翔ちゃんがスパイクを決めた。先制点は烏野。
それから試合は続き、伊達工のプレースタイルが何となく分かってきた。伊達工のブロックは"リードブロック"といって、トスがどこに上がるか見てから跳ぶもの。つまり、翔ちゃんの囮、及び速攻もあまり意味を成さないのだ。
『ブロックの攻略が鍵かな…』
伊達工のタッチネットやブロックアウトで烏野優勢が続くが、どこかギリギリの様子。
旭さんがバックアタックをするも、ブロックに阻まれ落ちてしまった。
お互いの得点が烏野7-伊達工6になったとき。翔ちゃんが前衛に回ると、伊達工の7番の人(青根さんというらしい)が対面することに。正に鉄壁vs速攻。
『お願い…翔ちゃんっ!』
伊達工からのサーブをどうにか上げ、翔ちゃんの速攻が決まる。このまま流れに乗って…と思った矢先、伊達工が1回目のタイムアウトをとった。