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烏と猫と梟と。《ハイキュー!!》

第16章 エピローグ。




烏と猫と梟と、そして私。

バレーを通じて知り合った彼ら。


時にはバレーをして、

時には喧嘩して、

時には笑い合って、

たくさんの、想い出ができた。


すれ違ったり、

道を見失うこともあったけど、

その度に支え合って、

助け合って、

心の距離も縮まった。


私にはまだ、

誰か一人を選ぶことはできなくて。

でも、みんなの気持ちは、

本当に、本当に、嬉しくて。


溢れる程の想いと、

抱えきれない愛情を、

私にくれて、ありがとう。


好きになってくれて、

どうもありがとう。


―*―*―*―*―*―*―*―*―*―


「朱里ちゃーん、行こうか」

『はい、潔子さんっ!』

潔子さんに呼ばれ、駆け出す。

向かうは、仙台市体育館。

そして再会を誓うは、オレンジコート。

折れた翼は、もう、平気だ。

烏は、大空へと、飛び立って―――

「アカリー、早くしろよー!」

『今行くってば!』

向こうで手をぶんぶん振る翔ちゃん。雄叫びを上げるのは田中先輩と西谷先輩。叱る大地さんに、煩わしそうに顔をしかめる蛍くん。その姿に、クスリと微笑む。

大丈夫、みんななら、勝てる。

飛び立つ翼は漆黒の。

手にした武器で仲間と共に立ち向かう。

コートに立ったその姿は、堂々としていて。


『烏野ぉっ…ファイトーっ!』


声援を送る私の胸には、

大切な、大切な、烏と猫と梟の、

大事な、大事な、想い出が。


脳裏に浮かぶ彼らは、

楽しそうに笑っていた。









          烏と猫と梟と。 END.
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