第5章 日常②。
一人だと歩くのがどうしても速くなって、待ち合わせよりも10分早く着いてしまった。
『早い分にはいいよね』
私は暇潰しにと、スマホでとあるRPGゲームをすることにした。研磨に教えてもらったやつで、これがなかなか面白い。
ゲームなどやり始めて二日で飽きる私が二ヶ月以上やり混んでいるのだから、このゲームは優秀だ←
しばらくゲームに没頭していると、誰かに呼ばれた気がした。辺りをキョロキョロ見回すと、そこには男子が数名、しかもそこそこカッコいい部類に入るであろう人がいた。
「あーやっぱり、朱里ちゃんだ!」
リーダー格らしき人が、ニコニコ笑いながら近づいてきたけど…知り合いだったっけ?
『あの、失礼ですがどちら様で…?』
「忘れちゃったの?愛しの及川さんでs…」
「このクソ川!店の前でナンパすんな!」
「岩ちゃん痛い!グーはヤメテ!」
『クソ川…あっ!い、岩泉さん、徹さん!』
うわー、すごい。私服だと誰だか全っ然わかんなかった。徹さんなんか、どっかのモデルみたいだし。
『お久しぶりです岩泉さん、徹さん"も"』
あえて"も"を強調すると、予想通り、徹さんが食いついてきた。
「よっ」
「"も"ってなに、"も"って!」
『えっ?だって徹さんは岩泉さんの付属品ですよね?』
「付属品…俺、付属品…」
「ありゃ及川再起不能だな(笑)」
『花巻さん、どういう意味で?』
「そのまんまだろうよ」
『松川さんまで!』
「失敬な、俺がメインなんだからね!」
「「「復活早っ!」」」
出会って早々毒を吐いたんだけど、早々に復活された。なんか面倒なことになりそう。
影山くーん、早く来てー