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名もなき恋物語【ONE PIECE】

第8章 去れど一難


少しだけ、驚いた。

“仲間の病を治した”

優しい…………ようには見えないけど。
きっと私が思っているほど悪い人じゃないのかもしれない。

それに、
医者に見放されるような病気を治し、

四皇2つを前に私を気配なく攫った。

ロー、という人の能力は何?

…でも。それも気になるけど


貴)「なら目的は何ですか。

私の能力で、何がしたいの。

何が欲しいの?」

ワケを知りたい。

そんな能力があるのに、私をさらった理由。

要求は、どうせ永遠に生きたいとか…そういうことだと思ってたから。

シ)「…それ、………は…」

じっと目を見て言葉を待つ。

シャチさんは言いにくそうに、口の中で何かを言うように籠らせて…もう一度口が開かれ



ロ)「そこまでだ」


不意に聞こえた声にはっと顔を上げると入り口付近の壁に凭れ掛かっているローの姿。

シ)「せ、船長?!!
い、いつから………?」

ロ)「おい」

シ)「は、はいぃっっっ!!!」

慌てて立ち上がり、ピシッと背筋を伸ばしてダラダラと汗を流しているシャチさんをどこか他人事のように見上げていた。


ロ)「こいつにこれ以上余計なこと喋ってみろ。



バラすぞ」

びくぅっと肩を跳ねさせると高速で頭を下げ、急いで部屋から出て行った。

出て行く時に、一瞬。
こちらを見た気がする。

気がしただけかもしれないけど。

少しの沈黙の後、ローが一歩、また一歩と近づきながら口を開く。


ロ)「あいつは口が軽い。

あと性格が良すぎる。」

私の前につくと足を止め、見下し。
口元を歪めた。

























ロ)「俺がいい奴に見えるか?」

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