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名もなき恋物語【ONE PIECE】

第13章 差し引きゼロ


途中まで読んで顔を上げた。

部屋の外から聞こえる足音が段々こちらに向かっていることに気づいて慌てる。

貴)「え、ちょ、とりあえず隠さないと…!」

箱から中身を取り出すと、バレないよう箱だけゴミ箱に戻して中身をベットの中に隠す。

そして隠し終えると同時に部屋の扉が開いた。

貴)「お、おかえり」

ロ)「ああ」

タオルで濡れた髪を拭きながらローが部屋に入る。

お風呂上がりで暑いのか、上半身に服を着てないから目のやりどころに困るけど、正直それ以上に焦ってる。

ローが私をまっすぐ見つめてくるから変な汗まで出てきそうで。

貴)「な、何…?」

ロ)「いや…もう寝るか」

そう言って抱きしめられる。

…というか、顔が近い。

鼻先を合わせ、

リップ音を鳴らすだけのキスをされる。

多分、寝るってそういう寝るだと思う。

正直なところ、私しか映さない灰色の目に見つめられるとそのまま身を委ねてしまいたくなる。



…けど。

このままベットに入ったらヤバい。

我ながら隠す場所を間違えたと思ってる。

貴)「…やだ

私月経なんでしょ?」

誤魔化し半分、恨み半分。

さっきのデリカシーのない発言を引っ張りだしてくるとベっと舌を出す。

するとローは面倒くさそうな顔をして。

ロ)「なってないだろ。
昨日ヤったから知ってる」

最低な一言を吐き捨てやがりました。
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