第13章 差し引きゼロ
〜ローの部屋〜
部屋の扉を閉めると同時に、談話室からクレアの笑い声が聞こえる。
ぺ)「…クレアちゃんの様子的に、バレなかったみたいですね。」
ペンギンは薄い笑みを口元に浮かべ、コートをベットに脱ぎ捨てるローを見る。
ロ)「ああ。
リスクが高い移動は全てカットした。」
ぺ)「まあ、もう1週間経ちましたし、前ほど話されてませんが…」
ベットに脱ぎ捨てられたコートを拾うと、少しの衝撃音と共に楽しそうな笑い声が聞こえ、頰を緩めるも「でも」と言葉を繋げて眉を垂らした。
ぺ)「クレアちゃんが聞いたら、悲しむでしょうね」
ローはペンギンの言葉に鍵のかかった引き出しから一枚の新聞を取り出す。
新聞には、大きな写真が2枚載せられている。
それは白ひげの手配書と、白ひげ海賊団のもの。
この海で最強と謳われた海賊、
“白ひげ”エドワード・ニューゲート。
彼は先日の戦いで
この世を去った。
______________歯車はまだ止まらない