第1章 時代を覆せ
“《コンバート》”
青年がそう言って口角をあげ、握っていた拳を大気に叩きつける。
?)「《インプレイ・アースクエイク》!」
それと同時に轟音が響き、叩きつけられた拳を中心に、大気にひびが入る。
青)「おいおいこりゃあなんの冗談だ…?」
マ)「あいつは風の能力者じゃねぇのかよい…?!」
?)「で、あとは白ひげさんを殺したこと…だっけ?」
立ったままの白ひげに近づき、身体にそっと触れる。
?)「《コンバート》
《インプレイ・ミミカリー》
________________《ペースト》」
手の光が白ひげの身体を呑み込んだ。
ビ)「なっ、親父!!!!!!」
マ)「てめぇ、親父に何をした!!!」
誰も何がおきているのかわからない状況でマルコが青年に、白ひげに向かって勢いよく飛び出した。
マ)「……っ、?
親父の傷が…消えてる……?」
近くまで行くと、はっきりわかる。
白ひげの身体に空いていた二つの穴も、銃痕も、剣傷も、全てが元に戻っていた。
まるで先の戦争に立ち会っていなかったかの様に。
そして、当たり前のように
白)「……っ俺ァ…いったい…?」
目を、覚ました。
マ)「お、やじ………!!」
ハ)「い、今…親父動いたよね…?
生き、返ったの………?!」
遠くから見ていた白ひげの一味は歓声の声を上げる。
口々に愛称を呼び、涙を流して喜んだ。
セ)「どうなっている…?!
白ひげが生き返ったのか…?!!」
赤)「信じられんが…そのようじゃのォ…
能力のない今のうちにもう一度寝ててもらおうか…!」
青)「なぁに言ってんの。
能力ならあのひょろひょろの兄ちゃんが持ったままでしょうが」
?)「…マルコさん、
感動のところ悪いけど…エースさんのとこまで運んでもらっても…いいかな…?」
マルコは涙を拭い、少し息の荒い青年の方に向き直る。
言葉の意図を察し、しばらく何かを考えていたがにっ、と笑い
マ)「わかったよい」
青年の目を見てそう言い、翼を出す。
マ)「おい、誰か親父を看てくれ!!」
白ひげの一味に向かって呼びかけた後、マルコは青年を背中に乗せ、エースの元へと向かう。
マ)「…ありがとよい」
マルコの言葉に青年はきょとん、としたがその後僅かに微笑んだ。