第4章 想いのツヅリ (福山)
「潤さん。あの頃より大分体脂肪率下がりましたよね。」
「?」
「スポーツ番組まで持っちゃうし、体鍛えるの好きですもんね。」
「あー。体動かすとスッキリするし。」
「紗友は、最近サボってるでしょ?」
そう言って私の横腹を指でつまむ。
「痛っ!」
「プニプニだよ?」
「うー。だって、冬は美味しいもの多いんですもん。」
「まー。確かにそうだけど。でも、運動しないとね。」
フッと目を細める。
潤さんの瞳がよからぬ事を考えてる…
「潤さん?何考えてるんですか?」
「あはは。紗友には隠し事は出来ないなぁ。」
そう言って、潤さんは肩を抱き私の体制を崩す。
「え?」
流れるように私の膝裏に右腕を差し込む。
「へ?」
「さて。お姫さま?運動のお手伝いをしますよ。」
「!!!!!」
私は全てを察した。
初めて出会った時より、厚い胸板。
安定感のある腕。
太くなった首。
「潤さん…また筋肉付きましたね。」
「そう?じゃあ、今、見れないところもチェックしてよ。」
至近距離で囁かれる。
首筋がゾクゾクする…
返事の代わりに私は潤さんの首に手を回した。
潤さんはフッと笑って、おでこにキスをする。
視線の先には暗い寝室。
「紗友…今日は、手加減出来ないかもしれない…。」
「めちゃくちゃに…してください…」
「では。お姫さまの仰せのままに…」
待ち受ける甘い時間に胸が高鳴る。
END