第24章 burn(達央)
一瞬顔を赤くさせて、口元を押さえて下を向くタツ。
手にはスプーン。
多分オニオングラタンスープだと思う。
「タツ!大丈夫!?」
「熱かったよね!?火傷してない?」
うん。絶対に熱いよね。
だって、さっきオーブンから出したんだから。
声をお仕事にしてる人に、気遣いが足りなかったと反省する。
ごめんなさい。
急いで席を立って、グラスにミネラルウォーターを注ぎ氷を入れてタツに差し出す。
「お水飲んで!」
「早く!」
タツはグラスに入ったミネラルウォーターを飲み干し、氷を噛む。
その姿を見つめるものの視界は滲んだ。
「ごめんなさい。」
「本当にごめんなさい……っ」