第7章 日曜日
「何だ?銀さんの魂を邪魔物扱いか?主人公蔑ろにしてっと出番激減するよ、お前。それでなくてもどこ見てっかわかんねえジミ~な顔してんだから、皆に忘れられるのもあっつう間だぞ?後で泣いてすがっても知んないかんね?いいの?」
「わかったわかった。取り合えず預かっとくからゴチャゴチャ言うな」
しょうがなさそうに洞爺湖を携えてきびすを返した全蔵に、再び銀時が声をかける。
「勘違いすんなよ?オメエは明日、こんがらがったモンを斬りに行くんじゃねえだろ?」
全蔵の足が止まった。
「解きに行くんだ。そうだろ、服部」
呑み終わったイチゴ牛乳を逆さに振って、銀時は何と言うこともなさそうに笑った。
「錦百合みてェな健気な花ァ泣かすモンじゃねえ」
「・・・わかってるよ。ホンットうるせえヤツだな、お前は」
笑い含んで答えるも、全蔵は振り返らずにまた歩き出した。
それを見送った銀時は、さっきまでの全蔵を真似て空を見上げた。花曇りの天は温かく霞んだ色で穏やかに頭上遥まで広がっている。
「いーい天気だよ。・・・病院に居んのがバカらしくなるわ。・・・明日も晴れっといいな・・・」