第37章 月島蛍は審神者である。2
「接吻、しないのか?」
閨に二人でいるのだから、するものだと一一とモゴモゴと呟く山姥切に月島が今度は真っ赤になる。
それに気が付いた山姥切も赤くなり二人は合わせて寝返りをうち背中合わせになった。
元々誤解をさせるようなイタズラをした月島にも責はあったが山姥切とて人の営みを見てきた刀である。
一一月島にキスをされた過去がなくとも閨に入ったらどんな事をするか位の知識はあったから早合点していただろう。
「俺の時代は……その……」
「みなまで云うな。寝ろッ」
後ろ足で山姥切を蹴り月島は瞼を閉じた。