第37章 月島蛍は審神者である。2
その後一一、
じじぃに夜更かしは毒じゃと薬研に着物の裾を持たせ、三日月は『本丸』、とやらにこんのすけと共に帰って行った。
『山姥切はどういたしますか?近侍として側に置かれますか?』
どうやら予想外の展開の連続に焦れたらしいこんのすけが早口で云うので、ツイ、
「ああ」
と答えてしまい、メジェド山姥切国広が部屋の隅に丸まっている。
まるで拾ってきたばかりの猫の如き態度に月島は些か辟易していた。
無視して課題を仕上げている間も静かにはしているが、凝っと視線が背中に突き刺さる。
が、一一振り向けば目をそらす。