第14章 ジル．ド.レェの場合

「ジル、貴方の所為ではないのだから謝らないで下さい。あれは世界の選択、神がお決めになられたコトなのですから」
唇に指を当て彼女は云い、優しく笑う。

「ジル、私はもう一人のジルを呼んできますから、その間に涙をしまっておいて下さいませ」