第6章 会いたい気持ち
学園祭から1ヶ月
そろそろコートの準備しないとなとか思うこの頃
私の中には柿原さんがいた
学園祭以来全く会うことはなかった
元々、次元の違う方だから会えないことは知っていたが、無性に会いたい時があった
─────────
「チケット?」
小「そう!私の初主演のやつ」
立花から渡されたのは立花が初めて主演を務めたアニメのイベントチケット
大型新人として立花の名前を轟かせたアニメだ
内容は家計を助ける為にお金持ち男子校に男装して入学し特待生として過ごす中、数名の男子にバレたりしながら翻弄されていく。学園青春ラブコメだ。
「でも、これすごい人気なんでしょ?」
小「そうなんだよね。男性声優はビジュアルと性格からWebで誰に声を当ててもらいたいかファンが決めたから、人気の方ばかりなんだよね。私も緊張したんだよ。あ、これなんだけど」
立花がカバンから取り出したのは例のアニメ記事が載った雑誌だ
「わぁーすごいね。ドSからドM、年下、年上、可愛い、天然、小悪魔・・・・・・・・・」
登場人物を見ていると最後に留学生"CV.柿原徹也"の文字
柿原さん・・・
小「・・・で、くる?総勢13人の男性声優が揃うんだよ。チケットは即完売したちょー貴重品。どうだ!」
「行くよ」
小「うんうん。良かった。これで怒られない」
「?」
小「いやいやこっちの話」