第5章 学園祭の決着
楽屋に向かう唯一の渡り廊下には拓斗がいた
「ごめんね。拓斗ありがとう」
拓「いえ、先輩も忙しいんですから気にしないでください」
「本当によくできた子だ。ところで立花は楽屋入してる?」
拓「柿原さんと一緒に入りましたよ」
「ありがとう。ちょっと行ってくるね」
2人の楽屋をノックしてから入ると打ち合わせの途中だった
「あ、すみません。邪魔しちゃいましたか」
立「んーん。大丈夫だよ。どうしたの?」
「実はステージ企画が押してまして予定より10分遅く開始することになりました」
学祭では時間通りに行くことの方が少ない
柿原さんも、そのことを知ってか
柿「だよなー。学祭なんてそんなもんだよ」
「すみません……」
では、と、楽屋を出ようとした時
?「だから、邪魔なんだよ!」
と大声が聞こえた後、水がこぼれるような音がした