第23章 両親も!?
『あ、教科書忘れた』
「数学の?」
『うん。月島か山口くん、持ってるかな』
「一緒に行こうか?」
『ごめんね』
「そんな事ないよ!寧ろ、いつも忘れ物しないかなたちゃんが凄い!」
『そんな事はないけど…お父さんとお母さんのお弁当作ってたら、ギリギリだったの』
「皆の分を作ったの!?」
『うん。お父さんは仕事の時間が決まってるけど、お母さんはバラバラだから…たまにしか作れないの』
「それでも、凄い!お父さんとお母さん、何の仕事してるの?」
『お父さんは警察官。お母さんは、モデル』
「なっ!何と!両親までが、ハイスペック!」
『え?』
(あ、山口くん。数学の教科書、貸してくれない?)(えっと…ツッキーが貸してくれるって!)(は?)(山口くん、どうしたの?月島くん困ってるよ)(月島、貸してくれる?)(…別にいいけど)(ありがと………どうして手を離してくれないんでしょうか?)(タダでとは言ってないけど)(…ケーキで、どうしょう?)(言っておくけど、二人きりでだからね)(はいはい)
(や、山口くん。二人は何のお話してるのかな…)(教科書を貸す代わりに、二人だけでケーキ食べに行きたいんだって)(で、でででデートですか!?)(ど、どうだろ…)