第20章 女の子の日※赤葦の場合
赤葦の場合
「ヘイヘイヘーイ!元気か、春風!!」
『…』
「木兎さん、今日はやめてあげて下さい。春風さんの体調が悪いみたいなんで…」
「そうなのか!?確かに言われてみれば…」
「木兎さん、だからモテないんです」
「なっ!?」
『赤葦さんみたいな人を彼氏に持った人は幸せですね』
「それって、遠回しに俺がモテないって言ってない!?」
『遠回しじゃなくて直接言ってますけどね』
「春風さん。これ、ホッカイロ。さっき出したばかりなので使って下さい」
『ありがとうございます、赤葦さん。今度、ご飯でも食べに来て下さい。ご馳走します』
(えっ!?俺も!!)(私は"赤葦さん"にご馳走するんです。木兎さんにじゃありませんから)(じゃ、今度お邪魔させてもらいます)(あかーしぃぃぃ!?)
(あいつら、何やってんだ?)(夫婦漫才?)(いや、誰と誰が夫婦?)