Fall in love with you【R18】
第7章 seven
「それより烏養さん!もうデートとかってしたんですか?」
地味に攻めてくる縁下の言葉に考えを巡らせる。
「いや、した事ねぇな…」
導き出された答えはNO。部活で忙しい上に、万が一知ってる奴に出くわした時の言い訳に困る。
傍から見れば俺らの関係は犯罪に近い。
人目を気にせず、なんて場所はポンコツ頭の俺にはホテルか家しか思いつかねぇわ。
「水族館…とかどうですか?みんな魚に夢中で周りなんてほとんど見ないだろうし、藍原も行きたがってた気がします。」
提案したのは全くの大穴、東峰。
まさかコイツからデートスポットの提案が出てくるとは思っていなかった。
つーか、
「何でんな事知ってんだお前は。」
「や、その…クラスでよく藍原と一緒に居るから…」
「ほぅ…」
刹那、東峰の背筋がピンと伸びる。
「手ぇ、出すんじゃねぇぞ?」
「ももも、もち、モチロンですっ!」
やっちまったな、旭…
そんな目で澤村と菅原が東峰を見つめた。